授乳中の歯科治療(2)

今回は、赤ちゃんと薬の関係について述べたいと思います。
乳児は成人と比べて薬の代謝に影響するいくつかの特徴があります。
①胃酸の分泌が少ないため酸性の薬は吸収が悪くなります。
②体重あたりの水分量が成人より多く、この水分(細胞外液)に分布する薬の濃度が成人と異なります。
③生体の防御機構が未発達の為、血液を通して脳に運ばれる薬の濃度が濃くなります。
④肝臓と腎臓の働きが未熟なので、薬が体外へ排泄されにくくなっています。
乳児に薬を投与する場合これらのことを考えますが、母乳を通して移行する薬についても同じことを考慮する必要があるの
です。
(つづく)